カーストという価値観を持つ人のマネジメント|インド人エンジニア採用FAQ

インドからエンジニアを直接招聘しようと考えインドのことを調べ始めると、中学や高校の時に社会科の授業で学習したカーストのことが頭に浮かぶ人は多いかと思います。

学校の先生曰く、インドにはカーストと呼ばれる身分制度があり、その身分制度は今でも残っている。

僧侶(バラモン)、武士(クシャトリア)、平民(バイシャ)、奴隷(スードラ)、その下にカーストに入らない人達がいる。インド人(ヒンズー教徒)はカーストによって就ける職業が決まっている。

しかし、IT技術者はカーストに規定が無いので、低いカーストの人はエンジニアを目指す等、カーストに基づく情報は地理の授業でも歴史、現代史でも、様々な情報が入ってきます。

日本にはカーストが存在しなく、またカーストというものは、世界で通用している普遍的なルールではないため、ビジネスのフィールドにおいては本質的には無関係です。しかし、ビジネスのシーンにカーストの問題がどのように影響を及ぼすのか不安になる方は多いかと思います。

では、日本のビジネスパーソンはカーストの価値観を持つ人とどのようにして一緒にビジネスを進めていけばよいのでしょうか。

多くの方が悩まれていることではありますが、この問題の解決は、実はそれほど難しいことではありません。

難しいことではないというのは、カーストの問題を特別なこととして考えるのではなく、既に解決してきたことの延長線上の問題として解決することができるからです。

もちろん、これはあくまでビジネスの話ですので、カーストの問題それ自体を解決する方法ではありません。

カーストの価値観を持つ人とのビジネスの仕方

カーストは個人が持っている価値観の1つ

企業にとって重要なことは、社会に対して還元していく価値の生産性を最大限に高めることです。

そして、一般化して考えるならば、カーストというのは個人の価値観の1種です。

そのため、カーストの問題というのは、今まで出会ったことがない、ある種の特殊な価値観をもっているスタッフをどのようにしてマネジメントしていくかということに尽きます。(もしくは、カーストの価値観を持っている上司とどのようにビジネスを進めていけばよいか。)

では、実際、カーストという価値観を持った人と、どのように一緒に仕事をしていけよいのでしょうか。

カーストの価値観はローカルな個人のルール

そもそも、価値観が全く同じな人は存在しない。

そもそも論なのですが、個人は様々な価値観を持っており、カーストの価値観は、世界の中のある特定の集団が持つローカルな価値観の1つに過ぎません。

  • カースト→特定の個人(集団)が持つローカルな価値観の1つ

カーストの問題の本質は個人(または、特定集団)の価値観です。人間は誰しも、他者の価値観を否定する権利を持ちません。そのため、カーストの問題は個人の価値観による「よくある話」の1つになります。

実際に、日本国内においても、特定の個人(集団)が持つローカルで特殊な価値観が会社に持ち込まれることはよくあります。

※会社の指示での食品偽装など、会社の価値観を社会の価値観より優先してしまい、社会からの退場命令が出される会社も存在します。

特定の集団が持つ特殊で私的な価値観

年長の部下のマネジメントは難しいというのは根拠が無い。

例えば、マネジメントの世界でよくある悩みに「年上の部下の扱い方」があります。しかし、これは変な話です。

ビジネスにおいては確かに、業務命令を出す人と業務命令を受け動く人が存在します。そこに年齢は関係ありません。それにも関わらず、なぜか年齢による上下関係の問題が出てきます。

これはいったい何故なのでしょうか。

理由は色々とあると思いますが、例えば学生時代に後輩は先輩に従うものである。というような教育を受けてきたからかもしれませんし、年長者は敬うものであるという儒教的な価値観の影響かもしれません。

しかし、職場と学校は違う組織なので、学校というローカルな集団でのルールである「後輩は先輩に従うものである」というルールが職場に適用されるかどうかは別な問題です。

上司が年下であることで業務の遂行が困難なのだとしたら、それは上司のマネジメントスキルが未熟だからであり、部下の社会性が未熟であるということが原因です。

指示を出す側は自身のマネジメントスキルをより高めなくてはいけませんし、意図的に業務命令違反をする部下はビジネスパーソンとして問題があります。

カーストの問題となると、多くの日本人は今までに接したことが無いため身構えてしまいがちですが、本質的には個人の価値観の問題ですので年下上司の問題と同じです。

特殊で私的な価値観に振り回されないことが大切

世界の多様化・複雑化は既定路線として進んでいく

カーストの例はメジャーな心配事の例ですが、社会にはあまり知られていない特殊な価値観は多数存在します。

そして、ビジネスのグローバル化や市場と人材の多様性はどんどん進んでいくため、様々な価値観の表出の加速は既定路線の時代の流れです。

そして、時代の流れへの対応方法は以下の3つしかありません。

  • 時代の流れに抗う
  • 時代の流れに流される
  • 時代の流れに乗る

時代の流れに1個人や1企業が抗うことはできません。しかし、時代の流れに流されてしまっては溺れてしまいます。

個人や企業は、常に変化する新しい時代に向けて、その流れに上手に乗っていかなくてはなりません。

インドというとカーストという価値観を想定する人は多いかと思いますが、それ以外の価値観を持つ人も多数存在しており、世界には自分自身がまだ遭遇していない様々な価値観が存在します。

今後も、ビジネスを進めていくとするならば、自分自身がまだ遭遇したことが無い新しい価値観に遭遇する事態は、ますます増えていくことでしょう。

こらからの会社経営や人材マネジメントのシーンでは、こういった初めて遭遇する価値観に対して、どのように対応していくかどうかが、非常に重要になってきます。

最大公約数的な世界観を設定する

多様性の時代の最適解は個別最適とスケールメリットの両立である。

マーケットのニーズの多様化はますます進み、個人の価値観の多様化もますます加速していきますが、企業はマーケットのニーズを把握し、マネージャーは多様な個人をマネジメントしていかなくてはなりません。

しかし、個の数は無限に存在するため、コスト的に全ての個人に対して個別最適を行うことはできません。

個別最適は最も満足度を高める方法ですが、何を重んじるかが個人によって異なる以上、個別最適を狙ってしまうとスケールメリットを活かすことはできません。

家族や恋人との関係など、スケールメリットを活かす必要のないシーンならば問題ありませんが、ビジネスは生産性が大切なので、個別最適をしつつスケールメリットを活かす方法を模索する必要があります。

そのためには最大公約数的な世界観を設定することが重要となります。

例えば、スマートフォン。

特定のニーズに向けて分化を繰り返してきた日本のガラケーは、スマートフォンという最大公約数的なプロダクトに代わられました。大きな画面に指で入力するところまでは世界中で同じですが、カバーやストラップ、中に入れるアプリなどは個別に最適化されています。

そして、最大公約数がどこにあるかを探し当てることにはセンスが必要です。

物理ボタンで情報を入力するというブラックベリーは、指で入力するアイフォンに代わられました。

市場が求めた「最大の」公約数は物理ボタンではなく、指での入力だったのでしょう。

※もちろん、原因は他にも色々とあると思います。

チームビルディングに於ける最大公約数

最大公約数の世界観をもった企業理念を創る必要がある

では、チームビルディングに於ける最大公約数とは何でしょうか。

色々な考え方がありますが、やはり、チームがチームとして成立するには共通の目的が必要です。

その、共通の目的を言語化したものが、会社の経営理念であったり、より実践によせられた就業規則であったりします。

問題の本質は、インドに存在するカーストという価値観ではなく、多様な価値観の中でどのようにして成果をだすかというビジネスの話です。

パキスタンやバングラディシュもインドに負けない人材大国ではありますが、その多くはイスラム教徒です。イスラム教の価値観もまた、多くの日本の人が初めて出会う価値観でしょう。

これからのチームビルディングは、多様な人材で共有できる最大公約数的な共通の目的を設定ができるかどうかが重要になってくることでしょう。

市場の多様化が進むことは既定路線のため、多様化の流れには乗らなくてはなりません。

株式会社南アジアエンジニアでは、多様性の中でのマネジメントのご相談もお受けしております。

小さなことでも構いませんのでぜひご相談ください。

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