面倒くさいインドエンジニア?|インド人材採用FAQ

インドのエンジニア人材は面倒くさい。過去に雇用実績がある企業様もそうですが、これからの採用戦略でインドからのエンジニア招聘を検討してらっしゃる方から、そのような不安点をご相談いただくことは多いです。

しかし、この不安点は実際のところはどうなのでしょうか。今回は、インドエンジニア雇用に関する「面倒くさい」をテーマに確認していきたいと思います。

そもそも「面倒くさい」には2種類ある

実は、面倒くさい人というのは、【本人以外でも解決できる課題を持つ人】と【本人でなくては解決できない課題を持つ人】の2つのタイプに分けることができます。

職場における「面倒くさい人」という問題を解決するためには、この2つを混同してしまうと解決が難しくなります。

「本人以外でも解決できる」面倒くささ

「本人以外でも解決できる」面倒くささの問題としては、例えば車椅子の人などに向けたバリアフリーの問題が挙げられます。

現実問題として、バリアフリーの職場ならば働くことができるという人材は、段差があっても働くことができる人材に比べてコストがかかる人材であると言えます。

しかし、それらは「本人以外でも解決できる」問題であり、合理的アプローチから経済的に解決が可能です。結局のところ、代行や環境整備によって解決可能な「面倒くささ」は全てコストとリターン、すなわち生産性の概念に落とし込めます。

確かに働くということはお金を稼ぐことだけではなく、社会参画の問題であり、尊厳の問題でもあります。そのため、必ずしも経済的な解決はふさわしくないかもしれませんん。しかし、市場から経済的に評価されない企業は自然淘汰されてしまうため、企業としてはまず生産性の概念として捉えて解決していく必要があります。

本人以外でも解決できる面倒くささは生産性の問題

結局のところ、ビジネス的な視点に立つ限りでは、本人以外でも解決できる面倒くささは経済・生産性以上の問題ではありません。

インドの人に限らず、外国人が日本で生活していくハードルはまだまだ高く、プライベートなトラブルによる「面倒くさい人リスク」の発生確率は高いと言えます。

しかし、ビジネスとして考えるならば、これらのリスクは他者による代行、環境整備による解決が可能である以上、そのコスト以上のリターンがあるならば問題はありません。もちろん、だからこそ、安い労働力としてのインドエンジニアではなく、卓越したスキルを持ったインドエンジニアを招聘する必要があります。

生産性の問題は先行事例が多い

昨今では、社内のバリアフリー化や男性育児休暇といった施策を行う企業も増えてきました。これらは見方を変えれば、「足腰の弱い高齢者」や「車椅子の人」「育児に参画する男性」など旧時代に「面倒くさい人」とされた人に対する会社側の施策とリターンといった生産性向上の面でもあります。

そして、例えば「専業主婦完備の男性のみを雇用する」という人材戦略は生産性の観点からも、これからの時代に確実に悪手です。

インド人エンジニアと考えるから難しくなるのであって、本質的には「車椅子の人や足腰が悪い人でも活躍できるようになるために職場をバリアフリーにする」ことのコストとリターンの問題でしかありません。

人道・同義・モラルという点ももちろんありますが、労働環境の変化と人口減少によって、現在の日本では人間のコスト・採用のコストというのは非常に高くなっている以上、長期的に見た場合、様々なバックグラウンドを持つ人材が活躍できる企業に変化することは企業の成長・発展にとって非常に理にかなった戦略であるといえます。

「本人でなくては解決できない面倒くささ」の問題

面倒くさい人材の、もう一つのパターンが【本人でなくては解決できないタイプ】の面倒くささです。

イギリスのことわざで「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」ということわざがありますが、個人の抱える問題には「周囲はサポートはできるが、解決するかどうかは本人次第」という問題も沢山あります。

生活習慣による糖尿病の危険がある患者に対して、医師や専門家は警鐘を鳴らすことはできますが、生活習慣を改めるかどうかは、本人が自分自身で行うしかなく、環境整備や他者の代行では解決することはできません。

例えば、自分の機嫌は自分で取るしかありません。ビジネスはチームワークなので「俺の機嫌が悪いのを何とかしてくれ」と周囲に不機嫌オーラをバラ撒く「面倒くさい」人がいると困るわけです。

もちろん、職場に威嚇・挑発・いじめが蔓延している場合は話が違いますが、それであっても、例えば自分の精神の問題は自分で解決する必要があります。

会社は「つらい時につらい」と言える環境を整えることはできますが「つらい」というのは本人しかできません。自分でなければ解決できない問題に対しての解決を、チームメンバーや上司に求めてくる人ことは非常に面倒くさいことであると言えます。

「インドエンジニア」の本人でなくては解決できない面倒くささ

では、インドエンジニア雇用において、「本人ではなくては解決できない面倒くささ」はどうなのでしょうか。自分の問題は自分で解決するしかないので会社はサポートはできても、本質的な解決はできません。

実は、この問題を特に難しくしているのが、日本独自の習慣でもある「無期限の雇用契約」です。

既にご存知かとも思うのですが「無期限の雇用契約」、いわゆる正社員の場合、企業側は原則的に解雇することはできません。そして、「自分自身でなくては解決できない問題」を抱えている従業員に対しても企業は何もできない以上、企業は解雇というカードを使うこともできません。

つまり「無期限の雇用契約」であり「自分自身でなくては解決できない問題」を抱えている面倒くさい従業員に対して、企業は仕組みとしての有効な解決手段を持っていないのです。

そのため、「自分自身でなくては解決できない問題」を抱えている「正社員」の問題は企業にとって非常に深刻です。

では、「自分自身でなくては解決できない問題」を抱えている「正社員」の問題は、どのようにして解決すればよいのでしょうか。

企業側にとって、確実に存在する手法の1つは、無期限の雇用契約を結ばないことです。しかし、日本の労働者市場においては、正社員でない労働契約には大きな忌避意識が存在します。これは、ブラックバイトの問題のように、どのような雇用契約であっても滅私奉公を求め一部の企業による市場全体への影響という側面もあったりと、複合的な要因があるのかもしれません。

しかし、だからこそ、企業がターゲットとすべきは国内市場ではなく海外市場なのです。海外では有期での雇用契約に対しての忌避反応は日本のように高くはありません。もちろん、そこでの雇用ルールは前時代的なものではなく、労使が対等なグローバルルールに基づくものである必要があります。

つまりではありますが、インドエンジニアをターゲットにした採用戦略は「本人することで、面倒くさい人材を雇用しないことに、会社のシステムとしての対策を取ることができます。

伝統ある大企業が増えすぎたフリーライダーにより疲弊している日本のビジネスシーンにおいて、この採用戦略は大きなアドバンテージがあります。もちろん、フリーライダーを維持するためにインドエンジニアを招聘する戦略は、その事実が判明した瞬間に退職となるのでうまくいきません。

企業の社会的責任として

しかし、このように書くと、企業の社会的責任という問題が発生するとのご意見もあるかと思います。つまり「わざわざインドから呼んで雇用契約を打ち切ったりする手法はどうなのか?」という問題です。

確かに「自分自身でなくては解決できない問題」の原因が、「雇用先企業でいじめにあったり」や「事前想定ができないレベルでの社風の違い」であったりと、本人の問題ではないケースもあるため、本人の責に依らないケースもありえるでしょう。

また、雇用のミスマッチは本質的に完全解決は不可能ですし、時間の変化とともに企業が変化する以上、会社の変化に対応しきれないメンバーというのは確実に発生します。

その場合、企業が社会的責任を果たすために、インドからのエンジニア採用をすべきではない、という帰結には一定の理があります。

安い労働力としてのインドエンジニア雇用はNG

この問題を解決するためには、安い労働力としてのインドエンジニア雇用を行わないことです。

職場アンマッチのリスクがある以上、企業は自己防衛のため、無期雇用契約(正社員)のリスクを飲むことは難しくなります。しかし、世界中どこでも活躍することができるハイレベルのエンジニアはたとえ職場アンマッチになったとしても、そのスキル故、世界のどこでも新しい仕事を見つけることができます。

反面、安い労働力として日本に来た外国人は、そのスキルゆえに新しい仕事を見つけることが難しくなります。もちろん、これは外国人に限った話ではありません、

確かに、とりあえず外国人を日本に呼んで、役に立たなかったら解雇という戦略は、利益を追求するという点において間違いではないかもしれません。しかし、エントリーレベルの人材ならば、そもそも近隣に居住する日本人を雇用・トレーニングしたほうがコスト的にも優位なため、このような戦略は企業の成長・発展においても悪手といえます。

ハイスキルの人を招聘(しょうへい)し正社員雇用のリスクを減らす、かつ、プライベートでのコストを見える化し対応することが、ステークホルダーの全員に対してメリットの多きい採用スキームであると言えます。

そして、このスキームはインドだけでなく、全ての外国人エンジニアに対して当てはまります。【本人以外でも解決できる課題を持つ人】と【本人でなくては解決できない課題を持つ人】の両面の「面倒くささ」を合理的に解決ができるため、一見回り道ではありますが、企業のエンジニア採用戦略において非常に有益なスキームであると言えます。

Last updated: 11月 1, 2019 at 22:48 pm

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