本人または家族の死亡・大けが|地震・災害・不測の事態の対応|インドエンジニア採用FAQ

インドエンジニアの雇用に関して、必ずと言ってよいほど発生する悩みが、生活者としてのトラブルに対して会社はどのように対応するかということです。

例えば、日本でも石油プラント会社などは、海外のプラントの開発などを行う際、現地でテロに巻き込まれたらどうするのか?といったリスクヘッジを常に計算にいれています。

もちろん、会社命令での出向ではないので、インドエンジニアの採用に関しては、こういったことを考慮する必要はありません。

しかし、テロや激しいデモの等の心配は諸外国に比べて低いかとは思いますが、日本は災害の多い国でもあります。

311の際には、多くの企業の従業員へ、各国大使館から帰国命令・避難命令が出されました。

生活者として生きていくには、無いことを祈りたいところですが、現実問題としての危機管理、すなわち重い病気、交通事故、死亡などの想定可能な事態は想定しておく必要があります。

生活者である従業員に対して、どのように対応すればよいのか?今回は、インドエンジニア従業員の不測の事態について見ていきます。

不測の事態の予測は不可能

まず、実も蓋もない言い方ですが、全ての事態を完璧に想定しておくことはできません。

これは、通常の企業の危機管理と同じです。全ての事に対して完璧なマニュアルを作成しておくことはできません。

そのため、善後策として、企業にとってできることは、どのような事態が発生しても対応ができるようにしておく、という準備をしておくことです。

つまり、その答えを持っていそうな人とのつながりを事前に作っておくことが非常に重要になります。

何かあった時、この人に聞けば大丈夫だろう。もしくは、この人ならば解決できる人を知っているだろう。という人と繋がっておくことです。

これが、自社でノウハウを持つ以外での最速の方法です。では、インドエンジニアの場合はどうすればよいのでしょうか。

各国大使館とインド人コミュニティ

インドに限らず、どこの国でも同じですが、大使館とインド人コミュニティ(〇〇人コミュニティ)です。

最近の日本ではあまり見かけなくなりましたが、東京などの大都市では、〇〇県人会というものがあります。それの各国版です。

大使館は別として、ここで重要なのは、その設立目的が営利でないということです。それのビジネスではないということでしょうか。

その団体とWIN-WINが結べるということが重要です。

例えば、自治体によっては在住外国人へ乳がん検診の案内などの告知を、そういったコミュニティと共同で行っているケースがあります。

これは、外国人本人は早期に乳がんが発見できてWINであり、自治体にとっても保険料を下げることができてWINとなります。医療という分野でありますが、経済的に誰も損をしない仕組みが成立しています。

自治体の行政サービスだけではなく、互助を目的とするコミュニティとネットワークを持つことで、不測の事態に対してスムーズに対応することができます。

また、本人にとっても、互助を目的とする非営利のコミュニティに所属しておくことは、生活者として日本サバイバルスキルを向上させるために非常に有効です。

※参考

インド大使館

※公的な相談はこちら。

・江戸川インド人会(HP無し。)

※リーダーのかたがレストランを経営してらっしゃいます。

日本人と同じ扱いをする

この時、注意するべきは、特定の人の依怙贔屓になるようなオペレーションをしないということです。具体的には日本人従業員と同じ扱いをすることです。

このコラムでは繰り返しになるのですが、インドエンジニアはお客様ではなく従業員です。ですので、日本人と同じ扱いをしなくては会社組織に不平等感が蔓延し、チーム崩壊の遠因となります。

もちろん、これは、別段、インドエンジニアに限ったことではありません。例えば、女性雇用でよくある相談に、子どもが熱を出したなど、急な欠勤が多いというものがあります。

しかし、ここで重要なのは欠勤は欠勤として扱うことです。子どものいる人が、子どものいない人や独身主義の人と比べて依怙贔屓される事態は避ける必要があります。※この場合、有給制度を適切に運用することなどが必要です。

今後、世界レベルの人材獲得競争は間違いなく進んでいきます。そのため企業は、様々な価値観を持った人材と共に仕事をしていかなくてはなりません。

しかし、自社は1つしかありません。理念の受け皿を大きくしていくことはできますが、様々な価値観を持った人が1つの理念の元に集っているという構造に違いはありません。ですので、全ての人への最適化というフォーカスではなく、最大公約数的な理念の構築と実践という解決方法である必要があります。

法令順守の就業規則

不測の事態への備えとして、もう1つ、技術的なこととして行う必要があることは、就業規則の見直しです。

不測の事態というのは、結局のところ、仕事なのか仕事ではないのか?ということに過ぎません。

例えば、欠勤に対しては有給休暇か、就業規則に則った従業員の欠勤時の対応を粛々と実行する必要があります。

そして、これは実は日本国の法令を遵守するだけで簡単に対応可能です。実際、日本の法律は非常にフェアかつ公平に作成されています。

例えば、本人の病気でも、宗教上の理由でも、欠勤は欠勤です。そして、日本の法律では有給休暇の申請には理由は不要です。

しかし、理由の記載が必要な申請書の企業というのはまだまだ沢山あります。つまり、日本の法律は既にグローバル対応が完了しているにもかかわらず、会社の内部的には人治国家の様相が取り払われていないケースは多くあります。

法令順守はグローバル化の推進

ここで既にお気づきのかたもいらっしゃるかと思うのですが、実は、就業規則など、社内フローでのコンプライアンスの徹底ということは、企業の飛躍のために大きなチャンスなのです。

このコラムでは、インドエンジニア雇用をきっかけとしたコンプライアンスレベルの向上ではありますが、コンプライアンスレベルを上げることは企業のグローバル化と同じであり、女性やシニアや政府方針でテコ入れを進めている氷河期世代など、多様性雇用の推進も同時に可能な、非常に一石二鳥な施策の1つです。

全ての市場がグローバルに繋がっている昨今では、内部施策だけでなく外部施策としても非常に有効な施策であることは言うまでもありません。

法令を遵守した就業規則の策定、そして、面識レベルで十分ですので、各国の出身国コミュニティとの連携を取っておくこと。これが最も低コストかつ有効な不足の事態への対応であり、コンプライアンス周りの強化も同時にできる、非常に効率のよい施策です。

不測の事態というとハードルが高そうなど身構えがちになりますが、実はさほど難しいことではなく、むしろリーガル面での自社のブランド強化と同義ですらあります。

※このコラムは国際社労士さんへの取材に基づき作成されています。

Last updated: 11月 1, 2019 at 22:38 pm

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