人材獲得競争は製品開発競争、顧客獲得競争よりも重要です。|インドエンジニア採用FAQ

競争優位性の確立、マーケティングの基本的な考え方に3Cというものがあります。

ご存知の方も多いと思うのですが、自社(カンパニー)顧客(カスタマー)、競合(コンペティター)の略であり、使い方は多岐に渡りますが、自社を取り巻く様々な状況をこの3つに分類して整理することで事業戦略の整合性の精度を高めていく場合などに活用します。

ここでポイントなのは、企業が向き合う競合とは整品について競い合っているだけでなく、採用市場においても競い合っているということです。

つまり、企業の戦略で競合を調査する際は、競合の製品についてだけではなく、競合の採用戦略についても調査をする必要があります。

製品開発競争・顧客獲得競争だけを見て、人材獲得競争を見ない場合、確実に競合他社に駆逐されてしまいます。

今回は国際的な人材獲得競争で生き続けるための採用戦略、その手段としてのインドエンジニア採用戦略について扱っていきます。

インドをターゲットにする理由

ご存知の通りエンジニア人材というのは国際的な採用獲得競争にあります。1つのプロダクトが世界中の会社とのネットワークによって構築されている以上、日本国内のドメスティックな企業であってもこの流れから逃れることはできません。

つまり、製品開発競争・顧客獲得競争・人材獲得競争の全ては本質的に世界が競争相手になります。

このブログでは繰り返しになるのですが、人材獲得競争におけるインドへのターゲッティングはあくまで人口比率の関係であって本質ではありません。重要なことは広く世界からエンジニアを募るということです。

このように書くと、人口比ならば中国ターゲットの方がいいのでは?と思われる日本企業の方も多いのですが、もちろんよい方に来ていただけるのであれば全く問題ありません。弊社でも中国エリアへの人材広告の訴求戦略を行っております。

しかし、中国ターゲティングは幾つかの理由で効率化が難しいです。

1つは、既に中国には最先端の企業がアメリカなどの国家と同じ待遇で自国民を雇用しているという事実です。

世界で活躍できる優秀なエンジニアにとって国は選びません。しかし、自国で既に世界的な企業があるならば、採用訴求力はそちらにアドバンテージがあります。

中国は既に超大国です。日本の企業と異なり、中国の企業が提示するオファーは給与面でも破格のオファーです。

2つめ、言語の壁です。日本にいる中国の方は日本語が可能ですが、これは彼らがわざわざ日本語を勉強してくださっている結果です。

昨今、飲食店やコンビニエンスストアなどで中国人やベトナムなどアルバイトの方をよく見かけますが、もちろん、そうではない企業の方もいらっしゃいますが、職場でわざわざい日本語を話すことを強制するということは、すなわち職業能力採用ではなく、日本人能力採用ということなのです。

多くの企業の本音は日本人を雇用したいが日本語ができるなら外国人でもいいか。というスタンスです。

これは逆パターン。例えば日本人が中国人社長から、本音では中国人を雇いたいけど、中国語ができるなら日本人でもいいか。と相対化してみれば、如何に失礼な行為かということが分かります。

失礼であっても利益が出ればよい。という考え方も当然にありますが、どちらかのスタンスに一方的に合わせる。というやり方では本質的な信頼関係は構築できません。

本質的な信頼関係が存在しないチームは、多くの場合、そこが弱点になります。

多くの中国やベトナムなどの方はそうは感じてらっしゃらないかもしれません。しかし、日本を選んで働いてくださっている以上、パーツ採用は推奨されない採用方法です。

確かに、ドメスティックな接客業ならば日本語のスキルは必要です。しかし、エンジニアは技術で語ることができ、インドならば英語はデフォルトで可能です。

日本人が中国語やベトナム語を話すことは非常にハードルが高いですが、英語ならばギリギリ行けます。ましてやエンジニア/技術者ならば技術で語ることができます。

日本の職人さんが東欧やアラビアなどで活躍しているTV番組は多いですが、職人は本質的に技術で語ることができます。

スキルがあまり必要のない客先常駐SESの場合は日本語スキルは重要ですが、そうでない場合はそれほどは不要です。

広く世界から技術+国際ビジネス語としての英語、を条件にエンジニアを探す。これがインドターゲットの理由であり、国際間での人材獲得競争で生き抜くために最低限必要なことです。

英語はアメリカ語やイギリス語ではなく、国際ビジネス語です。技術で語ることができるエンジニアにとってシェイクスピアが書くような英語は必要ありません。

従業員の育成を徹底的に行うやり方

採用戦略を考える場合の、もう一つの重要なポイントは社内の方針との整合性です。

優秀な人材を採用する方法は、前段の世界に向けて採用訴求によって分母を最大化する方法の他に、従業員の育成を徹底的に行うというやり方があります。

この場合、現在のドメスティックな採用スキームでも問題ありません。しかし、育成重視の舵切りを行うということは、海外採用がめんどくさいから行う、というたぐいのものではなく、人材を育成するという確固たる信念をもって行うものです。

もちろん、前段の世界への人材採用戦略も育成をしなくてよい。というものではありません。

しかし、インドエンジニア採用をはじめとする世界人材採用戦略は、自分で調べて自分で解決できるスキルレベルの人を採用するスキームです。

入門的、基礎的なことから強いグリップによって優秀なエンジニアに育成するというスキームとはコストの注力先が異なります。

学生時代の勉強法で例えるならば、学部入試やセンター試験の勉強と大学のゼミなどでの勉強とは、やり方が異なります。

だからこその社内の方針との整合性が異なります。どちらが楽だから行うというものではなく、自社の人材育成スキームは学部入試なのかゼミなのかをふまえて戦略を構築する必要があります。

既に多くの企業がインドエンジニア採用に乗り出している

具体的な企業名は出せないのですが、多くの日本の企業が既にエンジニアの国際採用に乗り出しています。

これは凄く有名で大きな企業にたまたまインド人がいた。という話ではなく、多くの企業では、既に、広く世界から人材を募るというステージに採用戦略がレベルアップしているという事実の話です。

人材教育スキームの徹底的なブラッシュアップ。人材の広く世界からの募集。もちろん、両方であることがベストですが、少なくともどちらかを積極的に推進していかなくては企業の競争力が落ちていくことは確実です。

もし、どちらの方向性への舵切りもしなかった場合、生み出せる価値はコモディティ化し世界との価格競争に否応なく巻き込まれます。

インドはオフショア開発の企業が多いエリアではありますが、価格競争で勝利するという戦略を採用している企業は少なくありません。

もちろん、このやり方でエンジニアが働くことは安い人件費で勝つ。という戦略のためエンジニアの幸せを考えるとあまり好ましいことではありません。しかし、事実として世界との獲得競争に巻き込まれるということはこういうことです。

例えばシリコンバレー企業の場合、オフショアではなくアメリカにエンジニアを呼ぶ最低ラインは約700万円/1年契約です。

もちろん、1年の契約社員のため、正社員雇用と比べて特段に高い給与ということではありません。

しかし、ここで言えることは、700万円/年稼げるレベルの価値を生み出せるエンジニアでなければ、又は、育てることができる企業でなければ国際間の低価格化戦略に確実に巻き込まれていくということです。

これは単なる事実の話なので、これを踏まえて事業戦略を推進していかなくてはなりません。

採用戦略が一番大切

多くの企業では、競合との競争と考えた場合、ついつい製品開発競争・顧客獲得競争をイメージしてしまいがちです。

しかし、考え方は確かに沢山ありますが、これは多くの場合間違いであり、最優先すべきは人材獲得競争です。

なぜなら、製品開発競争も顧客獲得競争も得るものはカネです。しかし、人材獲得競争は雇用する人材の人生を獲得するための競争だからです。

戦略なき価格競争に参加する多くの会社はそこに気が付いていません。

しかし、これはチャンスであると言えます。なぜなら戦略なき価格競争から脱却する方法は、手前味噌ではありますがこの記事にもあるように、明確に2種類存在するからです。

永遠と続く低価格戦略レースに参加するか、高付加価値戦略に舵切りをするか、どちらがいいと明確には決まっていません。全ては企業の戦略との整合性です。

しかし、永遠と続く低価格戦略の最終勝者はAIであることは明白であるため、エンジニアは自己のキャリアとして高付加価値戦略への舵切りをせざる得ず、そういう会社で働くというキャリアを自己防衛のために探さざるを得ません。

低価格戦略を推進する企業での採用活動は、これから先も必ず難しいままであり、難しさの度合いはどんどんと深刻になっていきます。

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